中国で注目の若手デザイナーを紹介 「SHUSHU/TONG(シュシュトン)」

中国で注目の若手デザイナーを紹介 「SHUSHU/TONG(シュシュトン)」

中国の若手デザイナーに発表の場を与えるPioneer Fashion & Art Festival「LABELHOOD」が、10月12日から15日まで開催された。ここでは複数回に分けて、同イベントに参加した中国の若手デザイナーのうち、既に国内外で注目を集めるデザイナーや、今後 ”マストで注目”なデザイナーを紹介していく。(文・写真:小山ひとみ,写真一部 LABELHOOD 提供)

「SHUSHU/TONG(シュシュトン)」

90年代生まれのデザイナー雷留樹(SHUSHU)と蒋雨桐(TONG)によるユニットブランド「SHUSHU/TONG」。ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションの修士課程在籍中に設立したブランドで、既に、Dover Street Marketなどのセレクトショップで取扱いがある。

中国で注目の若手デザイナーを紹介 「SHUSHU/TONG(シュシュトン)」

2017年春夏コレクションのテーマは、日本のアニメ・花の子ルンルンをインスピレーションに「Hananoko」と設定。彼らが子供の頃、中国では連日、日本のアニメが放送されており、「花の子ルンルン」もそのひとつだった。

今回、初めて花柄のファブリックとビーズを使用。ビーズは、一着あたり二週間をかけて、一つ一つ縫い付けており、また、大きめのプリーツ加工や蝶々結びなどガールズテイスト満載。「片思いで悩む少女の内面を表現した」とデザイナーの二人が語ったショーは、ガーデンの周りに佇む少女達が、手にした花の花びらを一枚一枚ちぎる演出。ショーのラストでは、アシンメトリーの白いドレスをまとった少女が、ガーデンに座る。観客たちは、会場入り口で手渡された「花の子ルンルン」と「魔法の天使クリィミーマミ」のシールを、そのドレスに貼り付けていく。それは、まるで幼稚園の頃、先生から「よくできました」のご褒美としてもらったシールを彷彿させる。観客のデザイナーとショーに対する評価が、その白いドレスに色を添えた。