テーマは「CONSCIOUSUNCONSCIOUS(意識と無意識)」。
精神学者のフロイトや、デヴィットリンチ監督の映画「ツイン・ピークス」をテーマに選んだ今回。
前半は、クリーンに見せながらも、緩められたネクタイに、垂れ下がったベルトなど、大人のエロスやダークネスを艶っぽく演出した。
そして徐々にシルエットが肥大化していく。デザイナーにとってこの肥大化や、大きいものというのは”幼稚さ”の現れだという。特に顕著なアイテムが、ポルノ柄のトレーナー。パイル生地の上から刺繍をたたくことで、新たな手触りと質感をグラフィカルに生み出した。
デフォルメはさらに加速。タイトな印象の同ブランドでは珍しく、ドロップショルダーを採用し、大人と幼稚、相反する要素を織りまぜ、オリジナルのシルエットを意識的に作りあげた。
Text Koichi Kondo