RYOTA MURAKAMI(リョウタムラカミ)の2018年春夏コレクション。これまで”おかんアート”と呼ばれる、実の母が先入観なしに描いた絵を立体の服にすることで、意表を突くコレクションを発表してきた同ブランド。しかし、ショー後のインタビューでは今シーズンからデザイナー村上亮太1人で行うことが発表された。
そんな初体制で臨む今回のテーマは「20年代のフラッパーガール」。コルセットを外し、好きな格好をして夜のパーティーに出かける女性をイメージし、そこにサファリルックやモンドリアンなどの70年代のクチュールに感じたファッションのノスタルジーを付け加えたという。
これまでの自身のクリエーションを”内に向けて作っていた”と振り返り、社会に出て行く様子を20年代の女性像に重ねて表現したコレクション。制限であり可能性でもあった母の絵から敢えて離れることで、シルエットが描きやすくなる反面どこまで意図してニュー・ルックを作り出せるのか。いつも突飛な面白さや発見を与えてくれるブランドとデザイナー村上亮太の新たな挑戦に期待したい。