uemulo munenoli(ウエムロ ムネノリ)の2017年春夏コレクション。テーマを”Flowing Fluid〜流れるように”とし、ブランド初となるインスタレーション形式で発表した。
「風を包み揺れるシルエットは、流れる透明感と躍動感を演出します」と紹介したコレクションは、彫刻家 アレクサンダー・カルダーのモービルがインスピレーション。印象的なオレンジをキーに、レッド、ロイヤルブルー、ネイビーと緩急のある色彩で、カルダー特有の色使いを表現した。
ディテールでは、スリットや、カッティングによる段差、レイヤードによって動きを生み出し、モービルの流動的な在り方と、時代の流れを感じながら生きる、しなやかな女性像を重ねて見せた。
2012年春夏シーズンから、シャツに特化したコレクションでスタートした同ブランド。11シーズン目の区切りとして、新たにブランドの世界観を伝えるコミュニケーションとして選んだインスタレーションでは、現代アートのような空間を作り上げた。シャツという究極のミニマリズムをベースに、ジオメトリックパターン、コラージュなど再構築を追求し続け、さらにテイラード、スポーツのニュアンスも加えてきた数シーズン。今回の”動き”を意識したコレクションでは、柔らかさという進化が垣間見れた。