RYOTA MURAKAMI（リョウタムラカミ）の2019-20年秋冬コレクション。モノクロのラクガキのようなランウェイに登場したのは、重力に逆らうように天に突き上げたヘアーが特徴的なモデルたち。穴の空いたストッキングや生地のほつれ、チグハグなニットや極端に短い袖といった服作りではミスを連想されるような未完成さをデザインに取り入れた。
「母親が辞めてから一人で服を作るようになった時、技術がないのでめちゃくちゃな作り方をしていた。肩パットを柄にしたり、裏地の作り方が分からないから同じ服二着作ってくっつけたり。自分が良いと思ったもの、可愛いと思ったものに対しピュアで良いのかな」と村上氏は言い、その自由奔放な服作りが今季のインスピレーションになったと振り返る。シーズンテーマの「悪夢」は、「服作りは本当に大変で悪夢のようだということと、ファッションは夢ぐらいふわふわした無責任なものでいいと思ったところからテーマになった」と話す。
