KEISUKEYOSHIDA(ケイスケ ヨシダ)
2019-20年秋冬 コレクション

SEASON:2019-20aw
COUNTRY:japan

KEISUKEYOSHIDA(ケイスケ ヨシダ)の2019-20年秋冬コレクション。今季のテーマは「自分自身と向き合う行為とそこにある感情と装い」。デビューから4年が経ち、認知度が上がると同時に人から求められる姿になろうともがいたり、新鮮なものを追い続けて斜めの方向にいってしまったりと、自分を失いかけていた時期があったという。そんな時、少年時代を振り返る機会があり、キリスト教系の小学校で過ごしていた風景を思い出した。礼拝堂で過ごした時間は、静かに自分と向き合う時間だったと回願し、会場に設置されたフレームと台座は礼拝堂の入り口をイメージしたという。壇上でモデルが一度停止する演出は、己と向き合う時間として設定した。

ランウェイのトップバッターには、英字で印刷された生地のボディースーツを纏ったモデルが登場。包帯で頭を覆うように巻かれたデザインは今回のコレクションの特徴で、全てのモデルが包帯で巻かれていた。「本質を見失いないそうになった時、透明人間になってしまうのではないかと思ったことがある。包帯はそれを阻止しようとする反抗で、見られる視線との境界でもある。」と話した。

ここ数シーズン継続的に登場していたパワーショルダーはさらに強調。ウエストマークしたワンピースや、ジャケットの裾を後方に釣りあげるインナーの見せ方、アラベスク模様やレイヤードのスタイリングなど、得意なコーディネートも健在。

ホラーを彷彿させる赤い照明や包帯、ギプスは今季のドロドロとした感情に陥ったことを表したそうだが、自分が今、本当に作りたいもの、かっこいいと思うものを改めて考え生み出した原点に回帰するコレクションとなった。