Re:quaL≡ (リコール) パリ・イエール国際フェスティバルで準グランプリを受賞

Re:quaL≡ (リコール) パリ・イエール国際フェスティバルで準グランプリを受賞

Re:quaL≡ (リコール)が、パリで行われた「第34回イエール国際フェスティバル」でのファッション部門で準グランプリを受賞。

イエール国際フェスティバルは、過去にアレキサンダー・マックイーン、ヴィクター&ロルフ、サンローランのクリエイティブ・ディレクター アンソニー・ヴァカレロも受賞している、若手の登竜門であり伝統ある国際コンテスト。著名なデザイナーが審査委員長を歴任しており、今回はクロエのクリエイティブ・ディレクターのナターシャ・ラムゼイ=レヴィ氏が審査委員長を務めている。

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今回のファッション部門は、世界50各国から約300の応募があり、約半年に及ぶルック、プレゼン審査を経て10組のファイナリストに選抜。最終審査では、グランプリ受賞ブランドとリコールで意見が真っ二つ割れ、準グランプリである審査員特別賞を受賞した。

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今回発表したコレクションは、3つのテーマを軸に製作。

1.これまでに存在しなかった新しい服の形と身体の普遍的な美しさの追求。複数人が同時に着用する事ができ、いく通りもの着方が可能になる、未来のフォルム・シェイプ・シルエットの創造。

2.ファッション業界がこれまでに曖昧にしてきた偽物市場などへの問題定義・美意識の再考。また、サスティナブルとファッションの価値とは何かを再び問い直すこと。

3.性別、階級、文化の境界などを超過し装う事の愛おしさや楽しさ・面白さが何かを考え表現する事

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製作にあたり、まずは先人の有名デザイナーになりきることからスタート。80年代を代表するアルマーニのテーラードスタイルやアメリカのファッション産業に革命を与えたポロ・ラルフローレンなど、混在する様々な街と多様的な人々の装いを着装源とし、混ざり合う事のなかった相反する時代と両性具有により生まれる独自のスタイルを創造した。

これは、”なりきる”ということで、本人達も創造する事が出来なかったファッションで人々を魅了できるのではとの考えから。コレクションに出てくる「POLOMANI」は、深く影響を受けた憧れの先人に愛と敬意を込めてデザインを創造した現れとなっている。

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また、シルエットでは、アルマーニの代名詞でもあるアンコンストラクティッドジャケットを解体・進化。まだ見た事のない両性的な形とは何かを考え、トランスフォームというキーワードを導き出し、脱構築的な仕立て、男女両方の身体が溶け合っていくような両性具有の形、二人羽織からインスピレーションを得ている。

コレクションの背景にある”なりきる”ことと、新しい形を生み出すこと。これは、ニセモノ市場への問題提起も含んでいる。

ニセモノが本物を超える瞬間に出会いたいという思いから、敢えて見た目はルイヴィトンそっくりだったりニューエラそっくりなモチーフを使用。しかし、よく見ると全然違うというようなユーモアとタブーをコレクションに反映させている。

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リコールは「Re:quaL≡ Re:時の単位/:equal=常に=等しく(≡) Re:quaL≡」とし、「時代に対する違和感と共に、言葉に出来ない他者との差異、失敗から生じた不美を兼ね備えた中間性」を表現するブランド。デザイナー 土居哲也(Tetsuta Doi)、モデリスト 戸田 麻奈美(Manami Toda)に加えて、初期メンバーであり海外メゾンのモデリストを経て帰国した穴澤 洋太(Yota Anazawa)が先シーズンより参加している。