過去と現在、戦争と平和、喜びと悲しみに引き裂かれた少年の痛烈な生き様を詩的に映し出しているアンドレイ・アルセーニェヴィッチ・タルコフスキーの「僕の村は戦場だった(1962)」と、若者たちの儚さや脆さを捉え、デザイナーの矢島と個人的に親交の深い写真家ソニア・クイディーヴァの作品とやりとりに着想を得たSOUL ASYLUM(魂の休息場所)コレクションは、二人の偉大なロシア人アーティストに感化され完成した。
疲れ果てた魂が癒され、再びポジティブな心で人生と向き合える場所という意味を込めて、コレクションタイトルのSOUL ASYLUM(魂の休息場所)は名付けられた。
ジャパンメイドのホワイトデニムに繊細なサテンリボンをあしらったセットアップのミリタリールックは、荒っぽく無骨な第二次世界大戦時旧ソビエト連邦の軍服にタルコフスキーとクイディーヴァの世界観に見られる、純粋無垢な新しい解釈を与えたもの。Tシャツのシリーズも同様に、軍服に見られるベルト、拳銃入れ、リボン飾り、カバンのようなポケットのディテールを用いながらも、日常的に着やすいデザインになっている。