生地の特性を生かしたドレープや、流れるようなパターンワークを得意とする同ブランドが、今回選んだテーマは「IN PROCESS(インプロセス)」。
コレクションの製作にあたり、いつも通りにトワルを組み、生地を当てていったが、その”服が出来上がる途中の過程”に美しさを見い出した。
生地を立体の服にしていく時、袖の場所や縫い代などを直しながら完成させていくが、それによって綺麗にまとまってしまい、つまらないものなっているのではないか。
ラックにかかった製作中のとトワルを見て、無骨ながらも完成された服に失われた力強さを感じたという。
素朴な力をもったそんなボディには、総刺繍のワンピース、オリジナルのジャカード柄、手刺繍のビーズが施されている。
ショー後に、改めて服の価値を考えることがあったと語ったデザイナー。一着の服が出来るまでには多くの過程が入っていることに改めて気づかされるコレクションとなった。
Text koichi Kondo