【INTERVIEW】原宿 古着屋「beruf(ベルーフ)」

 

おすすめのお店をインタビューで紹介する「Lovery Store」。今回は、原宿の古着屋「beruf(ベルーフ)」をピックアップ。
常にアイテムが入れ替わっていて、とにかく飽きない。ここは、もちろんアイテムを決めて探しに行くのもいいのだけれど、何か服で気分を変えたい時や、季節の変わり目に”今自分は何が欲しいのか?”と問いている時にこそ重宝する。そんなお店について、原宿店の店長・星川さんにお話を伺った。

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カルチャー好き集まるお店
音楽や映画など、カルチャー好きなスタッフが集まるこのお店。古い・新しいにとらわれず、様々なカルチャーをミックスした着こなしを提案している。

スタイリングは、映画や音楽から、”この人のこのスタイルがカッコいい”というイメージを提案したり、昔の写真集をソースに、当時の着こなしを崩すことで面白い組み合わせを探って行く。「ただのコスプレになってもしょうがないので、当時のニュアンスを取り入れつつ、その人らしくっていうのが、重視しているところです」。服好きに多いマニアックな性格、さらにカルチャー好きとなれば、楽しみながら深堀りしてしまうのだろう。何気ない会話から、服のことから音楽と常に新しい知識が得られるのもこのお店の魅力と言える。

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好きなもの&トレンドのニュアンス
純粋に自分達の好きなもの、お客様に勧めたいものを選んでいるというアイテムはジャンルに囚われない。昔の着こなしだけでなく、ブランドの最新コレクションもチェックし、取り入れたいテイストやイメージを膨らませる。それを敢えて違うテイストのものと組み合わせることで、ここにしかないニュアンスが生み出されている。

そんな中こだわっているのはサイズ感。買い付け時は全て試着し、全体のバランスも考慮。イメージに沿ってお店の職人がリサイズすることもある。「ここをこうゆう風に直して、こういうバランスにすると当時にはない着こなしができるかなとか、カッコ良くなりそうかなとイメージを膨らませて選んでいます」。確かに、このお店のアイテムはサイズがぴったりなことが多く、無理なくレイヤードできることも多い。そこにはこだわりという気遣いが働いていたのだ。

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古着屋の枠を超えて
ここでは通常の古着と共に、古着のリサイズとリメイク、そしてブランドのセレクトや、オリジナルアイテムも置いている。

セレクトは、「古着にないものだけど古着に合う、自分たちと感性が近かったり、スタイルや年代に囚われない、個性の出るようなスタイルを出せるブランドをセレクトしています」。そんなブランドは、THREE BLIND MICE(スリーブラインドマイス)、WYATT(ワイアット)、YAECA (ヤエカ)、roundabout(ラウンダバウト)、Bernabeu(ベルナベウ)など定番から新鋭まで揃うが、古着との相性は間違いのないラインナップ。

また、オリジナルは「自分たちが着たいものを作るので、シーズンに関係なくバラバラに出しています。今だとアイテムがないですね(笑)」。これぞオリジナル!と言いたくなるスタンス。着たいから作るというのは、ある意味理想の形といえる。

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好きから好きへと
1950年代の写真集などからインスピレーションを受け、フランスの荒廃した建物をイメージした店内。しかしお店はいつもフレッシュな印象がある。年8回の買い付けによって、頻繁に入れ替わるアイテムは、毎日新しいものが店頭に出され、少しあけて来ただけでガラッと変わることもある。そこには、感覚的に見て楽しんで欲しいという思いと、提案する喜びがあるという。「自分たちが好きなものをお客様に提案し続けたいと思いますね。それを気に入ってもらえたら一番嬉しいので」。カルチャー好きで服好きなメンバーだからこその結束感。実は今のスタッフは全員、元々は常連だったという話を聞いて、このお店の温かく柔らかい雰囲気に納得した。好きという気持ちが、また次の好きを生み出していく。

【About Shop】
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原宿・古着屋 beruf(ベルーフ)古い新しいにとらわれないカルチャーミックス