sulvam（サルバム）の2017年春夏コレクション。
今までで一番感情が出たと語る今回は、ショーで見せたものが全てという、ブランド名の由来である即興演奏を体現するコレクションとなった。
精神的にイライラしていたという今シーズン、型紙を引いている時、パターンを引いている時、縫製をする時にもその気持ちは在り続けた。服やファッション業界だけじゃなく、色んな事に対する、なんでこうなのか、なんでこれが良いとされるのか、という疑問であり怒り。ショーは、その気分を反映した、真島昌利の「こんなもんじゃない」をバックミュージックに展開した。
「単純に格好良い人に着てもらいたいだけ」と語ったコレクションは、表に露になったステッチ、走る線、切れ端、取って付けたようなポケットは、明らかに人の手の仕事を感じ、うまくまとまった小綺麗な世の中へのアンチテーゼにも感じる。服はある、あとは格好良く、収まる事無く着こなしてくれというメッセージなのだろう。
