malamute(マラミュート)の2017年春夏コレクション。ヴィスコンティの映画「ベニスに死す」をインスピレーションに、ニットのテクニックや素材選びでコントラストを効かせ、軽やかなリゾートスタイルを提案した。
映画の舞台は、1910年のベネツィア。砂浜を吹く風が、透け感のあるドレスやオーガンジーのスカーフを揺らす情景が美しく、風をはらんだ衣装がとても印象的だったという所からイメージを広げ、グスタフ・マーラーの挿入歌 adagietto をテーマに、夏の休暇のリラックスした風景へと展開。
春夏らしく、速乾性のある糸選びや、綿・麻を中心に使用し、凹凸感やギャザーで涼しげな肌触りにも配慮。透け感を随所に散りばめながら、劇中の紫陽花を立体的に表現したストレッチジャカードや、コード糸で彫刻のようなフォルムを描くレース袖のプルオーバー、ニットアロハも登場し、光と風とリラックスが交差するロマンチックな世界を作り上げた。